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2015.06.14更新

●親権を止めたい!

親権は、お子さんを立派に育てる親の権利ですが、実際には義務である側面が強いです。

それにもかかわらず、最近では、親権を親の権利と強調して、お子さんにしつけの範囲を越えて、ひどい言葉を投げ掛けたり、暴力を振るう虐待や、食事や病気になっても手当をしないなどといった育児放棄が増えています。このような場合は、「親権の濫用」にあたります。

1 親権喪失制度

親権の濫用があったときには、お子さんの親族など(親権を持ってない方の親、祖父母など)が、家庭裁判所に申し立てることにより、親権を奪うことができる「親権喪失」という制度があります。しかし、親権喪失は、親権を無期限に奪ってしまうため、長い将来を考えたとき、親権者だった方の親とお子さんとの関係が断ち切られたままになってしまう恐れがあり、実際にはほとんど申し立てられていません。

2 親権停止制度

こうしたことから、最長2年という期限つきの「親権停止」制度が作られました。親権が、実際にどれくらいの期限で停止されるかは、家庭裁判所が、お子さんの状態や生活状況、その他一切の事情を考慮して決めることになります。親権喪失や停止の審判がされて、親の親権が制限されたとき、家庭裁判所は、申立てによって、未成年後見人(※1)や未成年後見監督人(※2)を選任します。

未成年後見人は、複数人とすることもできます。そこで、お子さんの日々の面倒は、祖父母などがみて、遺産などの財産の管理は弁護士などの専門家が行うというように、より子供の利益を図ることができます。

 

※1「未成年後見人」=親権を行う者がないとき、または親権を行う者が管理権を持たないときに、家庭裁判所が、その未成年者に対して選ぶ後見人。

※2「未成年後見監督人」=未成年後見人を監督する人。

 

3 親権喪失や停止の請求は、お子さん自身や未成年後見人などもできます!  

これまでは、親権喪失などを請求できるのは、お子さんの親族、検察官、児童相談所長(親権喪失のみ)だけでしたが、お子さん本人や未成年後見人、未成年後見人監督人も請求できるようになりました。

投稿者: 名古屋大光法律事務所

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